• トランプ米大統領のNY講演、FRB来年いっぱい据え置きか
  • 富裕層の危機管理、買収資金へ超大型起債、日本のGDP予想

週の真ん中に位置する水曜日は、この山(hump)を越えたら後は楽という意味でハンプデーと呼ばれます。13日は上下両院合同経済委員会でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長証言、下院でのトランプ大統領弾劾公聴会と、ワシントンは金融と政治の両面で大きな山を迎えます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

脅しと自賛

トランプ米大統領は講演で、米中貿易で合意第1段階がまとまらない場合は、対中関税を「極めて大きく」引き上げると言明。「われわれを不当に扱う他の国にも同じことが言える」と話した。米金融政策についてはマイナス金利を要求。「金融当局の協力が得られていれば」株価はさらに25%高かっただろうと話した。「われわれは公約を実現し、期待を大きく上回る結果を出した」と述べ、再選へのシナリオを描いて見せた。

一時休止

米金融政策は2020年いっぱいは据え置かれるとの観測が、補強されそうだ。パウエルFRB議長は13日に上下両院合同経済委員会、14日には下院予算委員会の公聴会で、当局のスタンスを説明する。ノーザン・トラストのエコノミストは「2カ月前よりも危機感は薄れた。米国の経済指標からは、崖っぷちにはないことがうかがわれる」と話した。

危機管理

世界の富裕層は2020年の波乱に備えている。UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの調査によれば、3400人超の過半数が来年末までに大幅な相場下落を予測し、平均資産の25%相当を現金で保有している。米中貿易摩擦を最大の地政学的な懸念事項と受け止め、来年の米大統領選挙も資産ポートフォリオへの重大な脅威とみている。

買収も起債も超大型

米バイオ医薬品のアッヴィは630億ドル(約6兆8800億円)で同業アラガンを買収する資金を調達するため、今年最大と予想される大型起債を実施する。起債の規模については300億ドル。これは今年の社債発行の中で最大。社債発行の歴代4位にランクされる。

駆け込みの追い風

7-9月期の実質国内総生産(GDP)は、4四半期連続でプラス成長を確保する見通し。日韓関係悪化に伴う韓国人訪日客の減少や消費税率引き上げ前の輸入増加が外需の下押し要因とみられる一方、増税前の駆け込み消費や設備投資など堅調な内需が全体を下支えしたようだ。エコノミスト調査では、全員がプラス成長を予想、中央値は前期比0.2%増、年率0.9%増。

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