スペインでは10日に行われた議会選挙で第1党となった与党と急進左派の野党が連立を組むことで基本合意しました。北東部カタルーニャ州で活発化する独立運動をめぐって強硬な対応を主張する極右政党が台頭していて、安定した政権を樹立できるのか注目されます。

スペインでは10日に行われた議会選挙で、サンチェス首相率いる左派の与党、社会労働党が第1党になりましたが過半数には届かず、週明けから急進左派の野党「ポデモス」との間で連立協議を続けていました。

サンチェス首相は12日、「ポデモス」のイグレシアス党首とともに首都マドリードで記者会見し、「スペインには安定した政権が必要だ」と述べ、連立を組むことで基本合意したと発表しました。

しかし、両党を合わせても全議席の過半数には届かず、今後さらに少数政党との間で連立協議が行われる見通しです。

今回の選挙では、北東部カタルーニャ州で活発化する独立運動をめぐり、より強硬な対応を訴える新興の極右政党が前回より議席を倍以上に増やして第3党に躍進し、与党への批判を強めています。

スペインでは議会選挙がこの4年間で4回目と政治の不安定な状況が続いていて、極右政党の台頭で政治の構図が大きく変わる中、安定した政権を樹立できるのか注目されます。