1年間に自殺した人の数が去年、速報値としては初めて2万人を下回り、調査が始まって以降でもっとも少なくなる見通しとなりました。

厚生労働省のまとめによりますと、去年1年間に自殺した人の数は速報値で1万9959人で、前の年より881人、率にして4.2%減りました。

年間の自殺者が2万人を下回るのは速報値の公表を始めた平成22年以降で初めてです。また例年、3月に公表される確定値では人数が増える可能性があるものの調査を始めた昭和53年以降でもっとも少なくなる見通しだということです。

男女別では、男性が1万3937人、女性が6022人で男性が女性の2.3倍となっています。都道府県別でみますと、人口10万人当たりの自殺者が最も多かったのは山梨県で22.3人、次いで秋田県が21.9人、岩手県が21.7人などとなっています。一方、最も少なかったのは神奈川県で11.5人、次いで京都府が12.4人、大阪府が13.5人でした。

厚生労働省は「自殺者の減少傾向は続いているが依然として2万人近くが亡くなる深刻な状況に変わりはなく、引き続き対策を進めたい」と話しています。