【ワシントン時事】トランプ米大統領は18日、汚職事件などで刑が確定した元イリノイ州知事や元ニューヨーク市警本部長ら11人に恩赦を与えた。自身に近い人物からの推薦が多く含まれ、米メディアでは選定に疑問の声も出ている。

無罪評決後、際立つ「強権」 トランプ米大統領、歯止め利かず

 元イリノイ州知事のブラゴジェビッチ氏は、上院議員の指名に関する知事権限に絡み金銭を要求したなどとして有罪となり、服役中。トランプ氏は18日、記者団に「彼はもう8年も服役した。とてもいい人物に思える」と語った。恩赦の選定に関しては「多くの人の推薦に基づいている」と強調した。

 また、脱税などに問われたバーナード・ケリク元ニューヨーク市警本部長や、「ジャンク債の帝王」として知られ証券詐欺などの罪で有罪となったマイケル・ミルケン氏にも恩赦を与えた。ホワイトハウスによると、ケリク氏の恩赦は、市長として同氏を登用したトランプ氏の側近ジュリアーニ弁護士も推薦。ミルケン氏の推薦人には、トランプ氏の巨額献金者らが含まれた。