米供給管理協会(ISM)が2日発表した2月の製造業総合景況指数は前月から低下し、活動の停滞を示す水準付近となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米経済も悪影響を免れないとの懸念が強まっている。
キーポイント |
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・ISM製造業総合景況指数は50.1に低下 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は50.5 ・前月は50.9 ・同指数は50が活動の拡大と縮小の境目を示す |
インサイト
- 主要5項目のうち3項目で指数が低下
- 特に落ち込んだのは生産指数で、低下幅は2018年以来最大
- 18業種中、14業種が活動の拡大を報告
- ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ会長
- 「世界のサプライチェーンが、全てとは言わないまでも大半の製造業分野に影響を及ぼしつつある」
- 信頼度が高い現在のアジアの供給に対して懸念を示す回答が大半を占め、新型ウイルスの影響に触れた回答も見られた
- 新型ウイルスが「エレクトロニクス業界に大きな打撃を与えつつある」との回答もあった
詳細
- 主要項目では生産と新規受注、在庫が低下-雇用はやや上昇
- 入荷遅延指数は57.3に上昇(前月52.9)し、18年以来の高水準-同指数は50を上回ると入荷が遅れていることを示す
- 入荷の遅れは、新型ウイルスによる供給面での混乱が影響した可能性がある
- 輸入は42.6と、09年以来の低水準-落ち込み幅は過去最大
- 輸出は拡大ペースの鈍化を示した
- 統計の詳細は表をご覧ください
原題:U.S. Manufacturing Nearly Stagnates With Virus Hitting Suppliers(抜粋)