米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス治験薬「レムデシビル」が新型コロナウイルス(COVID19)に対し有効とされる確率はせいぜい5割だと強気派アナリストの1人が指摘した。
COVID19治療薬の開発は「依然、リスクを含み不透明感を伴う事業機会」だと、RBCのアナリスト、ブライアン・エイブラハムズ氏はリポートで論じた。
RBCによると、レムデシビルがCOVID19治療で有効となった場合、同社は短期的に8000万-1億5000万ドル(85億-160億円)の収入を得ることが可能。ただ流行ピーク時のロシュ製「タミフル」の売上高が18億ドルだったことを踏まえれば、売上高がさらに上振れることも考えられるとした。
ウェルズ・ファーゴのアナリスト、ジム・バーチノフ氏は、同治験薬が解熱と退院率向上というコロナ臨床試験の主要目標を達成すると予想。その場合ギリアドの株価は最高20ドル押し上げられる可能性があると指摘した。エボラ出血熱患者の生存に関するレムデシビルの結果が「迫力を欠いていた」ことは懸念していないとした。同社のギリアド目標株価はウォール街最高の87ドル。
中国当局は武漢市で実施中のレムデシビル臨床試験の結果を4月27日に公表する予定。
原題:Gilead Analyst Sees Only 50% Chance That Coronavirus Drug Works(抜粋)