[30日 ロイター] – 米アップルが発表した第2・四半期(1─3月)決算は売上高と利益が市場予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて停止していた中国の経済活動が再開される中、クック最高経営責任者(CEO)は中国での販売について「正しい方向に向かっている」と語った。 

ただ今四半期の業績全般については、新型コロナがもたらす不透明な状況により、見通しを示すことは不可能だと指摘した。 

1─3月期の中国の売上高は94億6000万ドルと前年同期からの減少幅は10億ドル未満にとどまった。 

クックCEOは、ロイターに対し「1月末にロックダウン措置が導入され、2月の需要が急減した」とした上で、「2月と比べ、3月には改善がみられ、4月にはさらに改善した。中国は正しい方向に向かっている」と語った。アップルは中国の店舗を段階的に再開し、3月半ばまでに全店で営業を再開した。 

全体の売上高は583億ドル、1株利益は2.55ドルで、それぞれ前年同期の580億ドル、2.46ドルから増加。リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想(売上高545億ドル、1株利益2.27ドル)を上回った。 

スマートフォン「iPhone」の売上高は290億ドルで、前年同期の309億ドルから減少した。ファクトセットがまとめたアナリストの予想(284億ドル)は上回った。 

クラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」やストリーミングサービスを含むサービス事業の売上高は134億ドル。ファクトセットのアナリスト予想は129億ドルだった。 

クックCEOは、アップルのプラットフォーム上のアプリとサービスの契約者数が5億1500万人となり、前年同期の1億2500万人から増加したと述べた。 

ウエアラブル端末・付属品事業の売上高は63億ドルで、ファクトセットのアナリスト予想(67億ドル)を下回った。 

30日の通常取引を2%超高で終了したアップルの株価は引け後の時間外取引で、不安定な値動きとなり、一時の小幅高から下落に転じ1.7%安。