• バリュー株の逆襲に期待、FRB副議長がYCCに含み残す
  • 未曾有の食糧危機、新ガイダンスまだ不要、豪人アンカーを中国拘束

資産家ウォーレン・バフェット氏は1977年に投資家に宛てた書簡で、投資に値する企業の特徴として4つを挙げています。1)分かりやすいビジネス。2)長期的な展望。3)誠実で有能な経営陣。4)魅力の高い価格。一見、当たり前のことのように思われるこの4原則ですが、これらすべてをクリアして、オマハの賢人のお眼鏡にかなうのは容易ではないのかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

パンデミックの向こう

バフェット氏が日本の商社株に60億ドル(約6350億円)規模を投じたことは、バリュー株の比率が高い日本の株式市場に外国人投資家を呼び戻すきっかけとなる可能性があるとの指摘がある。アシンメトリック・アドバイザーズのアンバーザデ氏は、「バリュー株がグロース株をアウトパフォームし始めれば、投資家は日本株に注目し始めるだろう。これはバフェット氏の投資以上の大きな変化となるだろう」と語った。

YCCを温存

米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長(金融政策担当)は、米国債利回りに目標を設けるイールドカーブ・コントロール(YCC)を将来に導入する可能性に含みを残した。「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合に見直すことができるよう、選択肢として残しておくべきだ」と述べた。新たな金融政策アプローチに関連し、四半期ごとに公表するFOMCメンバーの経済・金利予測が「微調整」される可能性があるとも語った。

もう一つの危機

今年、飢餓に苦しむ人は、最悪のシナリオでは従来予想より1億3200万人多くなるとの報告が発表された。前年比の伸びは、今世紀のどの年の増加分と比べてもその3倍を超える。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に伴い、食品サプライチェーンが一変し、経済は失速、消費者の購買力が低下している。1日に飢えで死亡する人の数は、年末までに新型コロナウイルス感染症(COVID19)による1日の死者数を上回るとの予測もある。

市場に浸透済み

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、米金融政策の引き締め転換は当分ないと投資家がすでに理解しているため、ゼロ付近の政策金利を維持する期間をこれまで以上に明確に示唆する緊急性はないと述べた。「低金利は長期にわたって続くというのが市場の見方だ。従って市場の見方を変えるためにフォワードガイダンスを現時点で変更しなくてはならないとの、極めて強い圧力はない」とカシュカリ総裁は述べた。

中豪に新たな火種

中国国営テレビ局に勤めるオーストラリア国籍のニュースキャスターを、中国当局が拘束していることが分かった。ペイン豪外相が31日夜に発表した。オーストラリア放送協会(ABC)によれば、成蕾氏は訴追されてはいないが、指定された場所で監視下に置かれており、弁護士その他の支援を得られずに最長6カ月拘束される可能性がある。

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