米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長(金融政策担当)は、米国債利回りに目標を設けるイールドカーブ・コントロール(YCC)を将来に導入する可能性に含みを残した。ただ現時点で採用する可能性は低いと示唆した。マイナス金利の導入については、あらためて否定的な当局の見解を示した。

  クラリダ副議長は31日、オンラインイベントで講演。事前に明らかになった講演原稿によれば、「利回りの抑制や目標化は現在の環境では正当化されないが、将来に状況が著しく変化した場合に見直すことができるよう、連邦公開市場委員会(FOMC)は選択肢として残しておくべきだ」と述べた。

  パウエル議長が先週発表した新たな金融政策アプローチに関連し、四半期ごとに公表するFOMCメンバーの経済・金利予測が「微調整」される可能性があるとも、クラリダ氏は語った。

  FOMCは9月15-16日の次回定例会合で、新たな長期戦略が短期的な政策をどのように形成するかについて説明する可能性がある。最新の経済予測も公表する。

原題:Fed’s Clarida Leaves Door Open to Yield Caps Under New Framework(抜粋)