ケン・グリフィン氏率いるヘッジファンド会社シタデルが、オンライン掲示板「レディット」の人気フォーラム「wallstreetbets」を巡る波乱で再び注目を浴びている。今回は同社の銀保有が話題になっている。

  ヘッジファンドに損失を負わせようと結束するリテール投資家の間で、銀はこのところ人気の買い標的となっている。銀にショートスクイーズを仕掛ける時機が熟したとするwallstreetbetsでの投稿がきっかけだ。だが同フォーラムの一部利用者はこの投稿への返信で、取引を避けるよう呼び掛けた。最大の銀上場投資信託(ETF)の主要な保有者として、シタデルが利益を得ることになるというのが理由だ。

  あるwallstreetbetsの利用者は1月31日、「シタデルはSLVの保有高で上から5番目の位置にある」とし、「絶対に『スクイーズ』してはいけない」と加えた。SLVは「iシェアーズ・シルバー・トラスト」のティッカー。

  ブルームバーグのデータによれば、シタデル・アドバイザーズのiシェアーズ・シルバー・トラスト保有高は昨年9月30日時点で約600万口(保有率0.93%)となっている。

  この保有高は、世界的な値付け大手としてのシタデルが担う役割と関係しているとも考えられる。シタデルは他にも銀関連企業の株式や関連ETFを少なくとも17保有している。一方で今回の議論は、wallstreetbetsを利用する投資家らが一枚岩ではないことを浮き彫りにしている。

  シタデルのシカゴのオフィスには通常の営業時間外に電話をかけたが、返答はなかった。

関連記事:
シタデルに陰謀論、個人投資家の反乱鎮圧説-ロビンフッドは関与否定

原題:Citadel Silver Holding Exposes Rifts in WallStreetBets Army (2)(抜粋)