[北京 9日 ロイター] – 中国外務省は9日、英国のウィルソン駐中国大使を召喚したと明らかにした。同大使が投稿した中国に関する海外メディアの報道を擁護する「不適切」な論説が理由という。
英中関係は香港や新疆ウイグル問題を巡り緊張が高まっている。
ウィルソン大使は先週、北京・英大使館の「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントに投稿した論説で、海外メディアによる中国政府の批判は、記者の好き嫌いではなく、「誠意」ある行動で、政府の行動監視という積極的な役割を果たしているという認識を示した。
外務省は声明で、ウィルソン大使の論説が「傲慢さとイデオロギー上の偏見に満ちあふれており、外交官の立場を逸脱している」と批判した。
ウィルソン大使はツイッターへの投稿で、自身の論説を「堅持する」と表明。1月に退任した中国の駐英大使が英メディアに論説を寄稿していたことにも言及した。