ソフトバンクグループの「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」は、米テンポ・インタラクティブの2億2000万ドル(約240億円)の資金調達ラウンドを主導した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でホームフィットネスの魅力が恒久的に変化したと見込んだ。

ソフトバンクGが米テンポの資金調達主導、1億ドル超-報道

  テンポは人工知能(AI)を活用したホームフィットネス事業を展開。42インチの大型タッチスクリーン・ディスプレーやユーザーの動きを感知する3Dセンサー、コーチからの励ましや手ほどきの音声が流れるステレオスピーカーなどで構成されるホームジムシステム(2495ドル)をサービスの中核に据える。ライブのクラスを利用するには、最低1年の契約と月額39ドルの会員費支払いが必要になる。

  テンポを創業したモーウィア・エルディーブ最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「過去1年間に契約解除はゼロで、売上高は10倍に増加した。このことは当社製品への高い評価を裏付けている」と述べた。新たに調達した資本は、ユーザーにリアルタイムでフィードバックを提供するためのAI機能や動作追跡技術の拡充に充てる考え。  

  今回の調達ラウンドにはステッドファスト・キャピタルやゼネラル・カタリスト、ノーウエスト・ベンチャー・パートナーズ、DCM、ブリン・キャピタルも参加した。テンポの企業価値は2020年の前回調達ラウンドでの評価額2億5000万ドルから3倍余りに伸びたというが、エルディーブ氏は具体額への言及を控えた。

  ビジョン・ファンドのマネジングパートナー、ジェフ・ハウゼンボールド氏は近く同ファンドを退社するが、テンポを含む一部出資先企業の取締役にはとどまり、ソフトバンクGの孫正義社長のアドバイザー役も務める予定。

原題:SoftBank Leads $220 Million Funding for AI Home Gym Maker Tempo(抜粋)