イーサやドージコイン、バイナンスコインといった仮想通貨がビットコインを上回る急騰を続けているが、これは仮想通貨の反落が迫っていることを示すのではないかとの問いを投げ掛けている。

  これら仮想通貨の上昇で、2兆6000億ドル(約283兆円)規模に上る仮想通貨市場全体に占めるビットコインのシェアは、今年初めの約70%から43%に低下した。この事実はJPモルガン・チェースとデータトレック・リサーチのストラテジストにとって、さまざまな仮想通貨への投資が行き過ぎている警戒信号に映っている可能性がある。

  ビットコインのシェア低下は、個人投資家の需要による他の仮想通貨の上昇で「フロス」が膨らんでいるとの見解を裏打ちしていると、JPモルガン・チェースのニコラオス・パニギリツオグル氏は7日付のリポートで記述。データトレックの共同創業者ニコラス・コーラス氏は過去の例を参考に、ビットコインのシェアが40%に低下するとそれ以外の仮想通貨が「極めて急速に」下落する可能性があることが示唆されると指摘した。

  アナリストの多くはここしばらく、当局の刺激策を追い風にした仮想通貨の上昇はピークが近いと警告を発しているが、仮想通貨は従来型投資の分析に逆らってきたこともあり懸念をものともせず、上昇を続けている。

原題:Bitcoin’s Waning Dominance Stirs Warning of Crypto Market Froth(抜粋)