[ドバイ 14日 ロイター] – イランのロウハニ大統領は14日、ウラン濃縮活動について、必要なら兵器級の90%まで引き上げられると改めて警告する一方、2015年の核合意復活をなお求めていると述べた。

国営メディアによると、ロウハニ師は閣議で「イランの原子力庁はウランを20%と60%に濃縮可能で、必要になれば90%にできる」と述べた。

核合意ではウラン濃縮度の上限を3.67%と定めているが、イランは米国が18年に核合意を離脱して以降、合意違反を繰り返している。

8月5日に退任するロウハニ師は、在任中にイランの最高指導者らが核合意復活を認めなかったと暗に批判。国営イラン通信(IRNA)によると、「彼らは現政府から合意の機会を奪った。この機会を逃したことを深く後悔している」と述べた。

イラン高官2人によると、ライシ次期大統領は核交渉に「より強硬な路線」を取る方針。次回協議は9月下旬から10月上旬に再開される可能性があるという。

ライシ師は、最新のウラン濃縮遠心分離機を維持し、人権やテロに関連する米制裁の解除を主張するなど、米国からより多くの譲歩を求める意向だという。