[北京 22日 ロイター] – 中国中部・河南省で発生した豪雨による水害を巡り、台湾の蔡英文総統が犠牲者への哀悼のメッセージを送ったことを受け、中国政府は22日、間接的に謝意を示した。台中間で友好的な態度が示されるのはまれ。

河南省と省都の鄭州市では約1週間にわたって豪雨が続き、これまでに33人が死亡している。

蔡総統は21日、報道官を通じて、懸念を表明。犠牲者に哀悼の意を表すとともに、一刻も早く通常の生活が再開されることを望むとするメッセージを送った。

中国は通常、自国の領土とする台湾の正式な独立を目指す分離派として蔡氏を見なしている。

中国国務院の台湾事務弁公室は声明で、「さまざまな形で被災地に対して懸念と哀悼の意を表してくれた台湾の関係者および各界の人々」に感謝すると表明。災害救援のために義援金や資材を提供した台湾の企業にも感意を示した。

中国寄りの台湾主要野党・国民党の江啓臣主席(党首)も犠牲者への哀悼の意を表した。