【ワシントン時事】バイデン米大統領は3日、2001年9月11日の米同時テロに関する連邦捜査局(FBI)の捜査資料の機密指定を見直し、新たに開示できる関連文書がないか検証するよう司法省や関連機関に指示する大統領令に署名した。

「対テロ戦」努力むなしく 過激派伸長のリスク再燃―米同時テロ20年

 発生から20年となる同時テロをめぐっては、遺族らがサウジアラビアなど外国の関与を疑い、捜査で得られたすべての文書と情報の公開を要求。一部の遺族は機密情報が開示されるまで、バイデン氏が11日にニューヨークで行われる追悼式典に出席するのを歓迎しない考えを示していた。

 サウジは同時テロの首謀者ウサマ・ビンラディン容疑者(11年に殺害)の出身国。歴代の米政権はサウジとの友好関係に配慮し、一部の資料を非公開としてきたが、バイデン氏は昨年の大統領選で機密解除に関して透明性を確保すると公約していた。