【ニューヨーク時事】週末8日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、需給逼迫(ひっぱく)への警戒感が一段と強まる中、続伸した。米国産標準油種WTIは一時、2014年11月以来約7年ぶりに1バレル=80ドル台の節目を突破。原油高はガソリン価格などを通じて日本の消費者にも影響を与えそうだ。
 コロナ禍で冷え込んだ景気の回復に伴ってエネルギー需要が急速に拡大。供給量が追い付かず、暖房需要が高まる冬の到来を控え、原油相場の先高観が広がった。

 欧州での天然ガス価格の急騰や、中国での石炭生産の減少を背景とした電力不足の深刻化なども、原油需要の増加に拍車を掛けている。