【グラスゴー時事】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で13日採択された成果文書「グラスゴー気候合意」について、NGOからは「不十分」と批判的な声が相次いだ。ただ、石炭火力発電の削減を呼び掛ける文言が加えられた点には一定の評価も出た。

石炭火力「削減」を採択 1.5度の努力追求―協定ルール合意・COP26閉幕

 環境保護団体グリーンピース・インターナショナルのジェニファー・モーガン事務局長は「気温上昇を(産業革命前から)1.5度に抑える目標は(文書に)ただ残されているだけで、消極的で不十分」と指摘。一方、「石炭の時代は終わるというシグナルを送っており、これは重要だ」とも述べた。

 国際協力団体オックスファム・インターナショナルのガブリエラ・ブシェー事務局長は「一部の指導者は自分たちが他の人間と同じ地球に暮らしているとは考えていないようだ」と対策強化に消極姿勢の国々を非難。「最貧層は気候変動の要因をほとんどつくっていないのに、そのツケを払わされている」と述べ、主要排出国や富裕国に「1.5度」達成への一層の努力を求めた。

 スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんはツイッターで「COP26は終わった。簡単に要約すると、中身のないおしゃべりだった。だけど本当の仕事は会議場の外で続く。決して諦めない」とコメントした。