【グラスゴー時事】英グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は、気候変動対策をめぐる世界の分断をあらわにした。消極的な姿勢が目立つ温室効果ガスの主要排出国には批判が集中。石炭などの化石燃料からの脱却に反対する国々への逆風も浮き彫りとなった。

 「中国やロシア、サウジアラビア(の首脳)が姿を見せなかったのは問題だ。中国は大きな過ちを犯したと思う」。バイデン米大統領は2日の記者会見で、首脳級会合に参加しなかった主要排出国を非難した。

 中国は世界最大の排出国でありながら、習近平国家主席が欠席し、排出削減目標の引き上げも見送った。今後10年間の協力をうたった米国との共同宣言こそまとめたものの、国際社会からは「恥だ」(オバマ元米大統領)と批判を浴びた。

 石炭や石油などの化石燃料からの脱却が主要議題となる中、産油国のサウジやロシア、石炭産出国オーストラリアなども「針のむしろ」状態だった。国際環境NGO「CAN」は温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」をCOP26期間中に6回も受賞した豪州を「化石大賞」に選出した。

 水没の危機にある太平洋の島国ツバルのパエニウ財務相は、「ツバルは文字通り沈んでいる。行動が今すぐに必要だ」と涙ながらに各国代表団に訴えた。しかし、温暖化の影響を直接受ける国々の切実な呼び掛けも、こうした主要排出国の行動を大きく変化させるには至らなかった。

 日本からは岸田文雄首相が衆院選直後に駆け付けた。ただ、途上国への資金支援では評価を集めたものの、石炭火力発電の廃止見送りが原因で日本にも化石賞が贈られるなどし、存在感を発揮し切れなかった。