[ソウル 2日 ロイター] – オースティン米国防長官と韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は2日、ソウルで会談し、北朝鮮に対する抑止策を見直し、更新していく方針を明らかにした。また地域における韓国の役割を拡大すると強調した。韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は2日、米国が現在2万8500人規模の在韓米軍について、今後も現行水準を維持すると表明したと述べた。オースティン米国防長官との会談後に語った。

オースティン氏は会談後の会見で、北朝鮮のミサイル・兵器開発が地域の安全保障をますます脅かしているとの認識を示した。

今回の共同声明には「台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性」が初めて盛り込まれた。これは5月にワシントンで文在寅(ムン・ジェイン)大統領とバイデン大統領との会談後に発表された声明と同じ表現。

オースティン氏は北朝鮮に対しては信頼し得る抑止戦力に裏付けられた外交アプローチが最善だとし、米国は北朝鮮に対話に応じるよう呼び掛けていると述べた。

<安全保障環境の変化>

オースティン氏は米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長とともに米韓定例安保協議に出席し、北朝鮮との衝突を想定した作戦計画などを韓国側と話し合った。

徐氏は安全保障環境の変化を受けて、両国は作戦計画を更新し、作戦指揮を見直すことで合意したと明らかにした。

会見で「2010年に策定された戦略企画指針(SPG)はまだ有効だ」とした上で「しかし北朝鮮の脅威や、米韓の防衛改革による変化、指揮制度の構造、全体的な戦略環境などを反映した新たな作戦計画が必要との認識を共有した」と語った。

現在2万8500人規模の在韓米軍について、米国が今後も現行水準を維持すると表明したと明らかにした。

また、米韓連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管問題について、条件を満たす上で進展があったと述べた。将来の司令部の運用能力を来年評価することで合意したという。