欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、フランス銀行(中銀)のビルロワドガロー総裁は8日、ECBのタカ派転向という自らの受け止めに投資家が過剰反応した可能性があると語った。

  ラガルドECB総裁による先週の会見での発言を受け、エコノミストらは利上げ予想を前倒しし、5年余り続いたマイナスの政策金利が年内に終わる見通しを市場は織り込み始めた。

  ラガルド総裁は7日、いかなる動きも「漸進的」なものになると強調したが、おおむね無視された。

  ビルロワドガロー総裁はフランス国民議会(下院)の委員会で、「最近数日起きたことから市場の基調的カレンダーに対応するECBのカレンダーが存在するという結論を導き出したくはない。ここ数日極めて強い、強過ぎる反応が恐らくあったと考えている」と語った。

  同総裁は利上げに先立つ資産購入終了から始まり、金融政策正常化に向け異なる対応の間で動くペースについてECBには裁量の余地があると発言。そのプロセスが政策の「中立的姿勢」を越えない限り、金融引き締めにはならないと主張した。

Source: Bloomberg Economics

原題:Markets May Have Overreacted to ECB, Villeroy Says(抜粋)