輸出から輸入を差し引いた日本の3月の貿易収支は4124億円の赤字と、8カ月連続でマイナスとなった。赤字額は市場予想(715億円の赤字)を上回った。原油高や円安に伴い輸入額の高い伸びが続いた。財務省が20日発表した。

  貿易収支赤字の8カ月連続は、2012年7月から15年2月まで32カ月連続以来の長さ。輸出額、輸入額ともに過去最高だった。  

  輸入は前年同月比31.2%増と14カ月連続で増加。原粗油(69.7%増)、石炭(192.6%増)、液化天然ガス(89.2%増)が増加に寄与した。輸出は14.7%増と13カ月連続の増加で、半導体等製造装置(45.8%増)、鉄鋼(38.8%増)の増加が目立った。

  輸出の地域別では米国向けが23.8%増と6カ月連続のプラス、欧州向けは16.8%増と13カ月連続のプラスだった。中国向けは2.9%増と2カ月連続のプラスとなった。

  ロシアのウクライナ侵攻後のエネルギーや原材料価格のさらなる上昇やドル高・円安の進行が輸入物価を押し上げ、貿易赤字を増幅させている。

キーポイント
・貿易収支は4124億円の赤字(ブルームバーグ調査の予想中央値は715億円の赤字)-前月は6697億円の字
・輸出は前年同月比14.7%増(予想は17.5%増)の8兆4609億円、13カ月連続プラス-前月19.1%増
・輸出数量指数は1.5%減-2カ月ぶりマイナス
・輸入は31.2%増(予想は28.9%増)の8兆8733億円、14カ月連続プラス-前月34.1%増