中国共産党の習近平総書記(国家主席)は4月29日に開かれた中央政治局の会合で、資本の健全な発展を規範化して導き、その重要な役割を促進するための取り組みを促した。同国経済が鈍化する中で苦戦する民間セクターに対する姿勢を軟化しつつあることが示唆された。国営の新華社通信が30日伝えた。

  習総書記は同会合で、資本市場の改革を深化させ、異なるタイプの資本の発展により多くの余地を与えることも約束した。

  これより先に中央政治局は、成長促進のため経済刺激策を強化するとともに、今年の経済成長目標を脅かす新型コロナウイルスの感染拡大を抑制することを約束した。これらの発言は中国がテクノロジーセクターや債務に苦しむ不動産業界への締め付けよりも、成長や雇用の創出を優先させる新たな兆候だ。

中国中央政治局、成長促進で刺激策-ゼロコロナの方針維持

A health worker takes a swab sample from a woman to be tested for Covid-19 coronavirus along a street in Beijing on April 30, 2022. – Beijing residents will need clear Covid tests to enter public spaces, officials said on April 30, announcing fresh virus controls at the start of a Labour Day holiday muted by creeping infections in the capital. (Photo by Jade GAO / AFP) (Photo by JADE GAO/AFP via Getty Images)

  習氏はまた、資本の「無秩序な拡大」を阻止し、金融リスクを防ぐ当局のスタンスをあらためて表明。資本領域における反腐敗の取り組み強化や、権力を後ろ盾にした暴利をむさぼる行為を断固として取り締まるよう当局者らに求めた。

  指導部の最新のコメントは中国が景気の急減速を阻止する上で直面している非常に厳しい課題を浮かび上がらせる。中国が厳格な新型コロナ対策「ゼロコロナ」を進める中、上海市などの主要都市が封鎖され、多国籍企業の事業活動が混乱し、世界のサプライチェーンに打撃を与えている。

原題:China’s Xi Vows to Promote Healthy Development of Capital (1)(抜粋)