日本の3連休は猛暑に包まれたが、世界はそれ以上に深刻な異常気象に覆われている。ロイターによると英国では「今週にも観測史上初めて40度を超えると警戒されている」という。猛暑によって「鉄道の運休や空港の滑走路閉鎖、学校の一部閉鎖などが実施され、政府は国民に自宅待機を要請した」。事態はコロナより深刻かもしれない。英国のこれまでの最高気温は2019年にケンブリッジ大学植物園で記録した38.7度。「19日には40度を超える見込み」とロイターは伝えている。異常気象で交通機関にも影響が出ている。ロンドン・ルートン空港では、「滑走路の表面に問題が見つかったとして運航を一時停止。鉄道ではイングランド北東部とロンドンを結ぶ主要路線などが、19日の一部の時間帯に運休となる。地下鉄でも一時的な速度制限が実施された」。日本でも7月初旬に群馬県や山梨県などで最高気温が40度を超えた。

フランス、スペイン、ポルトガルでは相次ぐ山火事により数百人が避難する事態となっている。世界気象機関(WMO)は熱波が都市部の大気の質を悪化させると警告を発している。フランス南西部で発生した2カ所の山火事は、「消防士1000人以上を動員し12日から消火作業が続いている」。鎮火したというニュースは見ていない。今でも燃えているのだろう。ポルトガルではやや気温が低下したものの、一部では依然として気温が摂氏40度超となる見込みで、警報が発令されている。また17カ所で山火事が発生している。スペインでも、先週西部で発生した山火事に続き、南部で新たな山火事が発生。イタリアでは過去70年で最悪の干ばつとなり、国内で最も長いポー川が干上がっている。世界気象機関(WMO)は、熱波が都市部で大気の質を悪化させると警告を発した。以上はロイター情報。

WMO幹部は会見で「停滞した大気は、粒子状物質を含む大気汚染物質を閉じ込める。これが大気の質を悪化させ、健康に悪影響を及ぼす場合がある」と述べている。日本も例外ではない。梅雨明けが異常に早かったことに加え、関東地方を中心に猛烈な暑さが続いている。この週末、東京都心では3日連続で35度を超す猛暑日を記録。6月下旬としては統計開始以来、最高水準の暑さになっている。原因は言わずもがな。Co2による地球温暖化しかない。だからゼロカーボンへの取り組みが全世界を巻き込んで始まった。その矢先にウクライナ戦争が勃発した。異常気象のニュースを見るたびに非難の矛先がプーチンに向かう。プーチンの戦争と異常気象に科学的な因果関係があるわけではない。でもこれだけははっきり言える。「プーチンよ、ウクライナ戦争で無差別に人を殺している時ではない」。ファシスト・プーチンにそんな声が届くはずもない。