米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設の是非が争点となった、任期満了に伴う沖縄県知事選は11日、投開票され、移設に反対する現職の玉城デニー氏(62)=立憲民主、共産、れいわ、社民推薦=が、移設を容認する前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦=、これ以上の埋め立てに反対する元衆院議員の下地幹郎氏(61)を破り、再選を果たした。
熱気欠く「天王山」の沖縄知事選 意気消沈する保守、退潮のオール沖縄―辺野古既成事実化、かすむ争点
玉城氏が再び県政を担うことで、普天間飛行場の辺野古移設をめぐる県と国の対立は続くことになる。玉城氏は国との法廷闘争を展開しつつ、対話による解決を求めていくとみられる。新型コロナウイルス感染で落ち込んだ地元経済の立て直しにも全力を挙げる方針だ。
玉城氏は11日夜、那覇市内で記者団に「間違いなく辺野古の新基地建設は大きな争点だった。(再選は)県民の思いが1ミリもぶれていないという結果だ」と述べた。
一方、自民党の推薦候補は2014、18年に続き知事選で3連敗となった。政府の辺野古移設方針に変わりはないが、工事への影響は避けられない見通しだ。
投票率は57.92%で、前回を5.32ポイント下回った。