[東京 4日 ロイター] – 2022年度の一般会計税収が68兆3500億円余りと、過去最高だった21年度実績を上回る見通しであることが4日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。政府が近く閣議決定する22年度2次補正予算案で、昨年末の見積りを増額修正する。
主要税目のうち所得、法人税収などが堅調に推移していることを反映する。当初は22年度税収を65兆2350億円と想定していた。新たに3.1兆円上振れすると見込み、政府が先月28日に決定した総合経済対策の財源に充てる。
国の税収はコロナ禍でも伸び続け、20年度にそれまで最大だった18年度の60兆3563億円を抜き、一般会計税収が60兆8216億円となった。21年度は67兆0378億円と、再び過去最高を更新していた。想定通りに推移すれば3年連続で過去最高を更新することになる。
2次補正では、税収の上振れ分に加えて税外収入なども歳入に計上する。足りない分は新規国債を22兆8500億円余り追加発行することで補う。歳出総額は28.9兆で、世界的な景気減速に備えて創設する「ウクライナ情勢経済緊急対応予備費」には1兆円を計上する。
補正予算案は8日の概算閣議決定を想定する。20カ国・地域(G20)首脳会議などに出席する岸田文雄首相の帰国後に国会に提出し、年内の早期成立を目指す。