[イェルサレム 3日 ロイター] – イスラエルで選挙管理内閣の首相を務めていたラピド氏は3日、1日に実施された総選挙について、ネタニヤフ元首相(73)の勝利を祝福した。報道官が明らかにした。

選挙管理委員会が3日発表した最終集計結果によると、最大野党リクードを中心とする右派連合が、定数120の国会で64議席を獲得。同党を率いるネタニヤフ氏が首相に返り咲く見通しとなった。

イスラエルのメディアは関係筋の話として、今月中旬までに新政権が発足する可能性があると報じている。

今回の選挙で躍進した宗教シオニズム党を率いる極右政治家イタマル・ベングビール氏は警察相のポストを希望している。ただ、連立協議はまだ正式に始まっておらず、ベングビール氏の処遇は不明。

イスラエルと米国がテロリスト監視リストに載せている「カハ(Kach)」の元メンバーで、人種差別の扇動で有罪判決を受けたこともあるベングビール氏が新政権に加わるシナリオは、米国などの同盟国を警戒させかねない。

米国務省報道官は2日、「全てのイスラエル政府当局者が、全市民への寛容と尊重を含む開かれた民主主義社会の価値観を今後も共有することを願う」と述べた。

米国のナイズ駐イスラエル大使はネタニヤフ氏と電話協議し、両国の強い絆の維持に向けて協力する考えを伝えたと明らかにした。