【ワシントン、北京時事】米中両政府は18日、米通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表と中国の王文濤商務相が会談したと発表した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれているタイの首都バンコクで対面で会い、経済や貿易を巡る問題などについて協議した。

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 バイデン米政権発足後、タイUSTR代表が中国政府高官と対面で公式に会談したのは初めて。

 USTRは会談後に声明を出し、「米中間の貿易について議論したほか、開かれた対話を維持することの重要性を確認した」と指摘。中国商務省も「率直で専門的かつ建設的な意見交換」を行ったと説明した上で、今後も対話を続けていくことで一致したと明らかにした。

 バイデン大統領と中国の習近平国家主席は14日、インドネシアでの首脳会談で、ブリンケン国務長官をはじめとする外交当局間の意思疎通に加え、対立が深まる貿易問題に関する協議を進めることを確認した。米中が厳しい経済競争を繰り広げる中で本格的な貿易協議につなげられるかに関心が集まりそうだ。