[ブカレスト 30日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は30日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国は中国の急速かつ不透明な軍事力増強と中ロの協力を懸念しており、NATO外相会合で中国がもたらす課題への具体的な対処について討議したと述べた。

ブリンケン長官はNATO外相会合2日目の討議後の記者会見で「NATO加盟国は中国の強圧的な政策、偽情報の拡散、ロシアとの協力を含む急速で不透明な軍事力増強を引き続き懸念している」と述べた。

ただ「われわれは中国と建設的な対話を可能な限り維持することに引き続きコミットしており、共通の課題を巡り協力する機会を歓迎する」とし、NATOはウクライナへの支援の維持に注力しているが、中国がもたらす課題を含む新たな課題に対処することでNATOの回復力を高めたいと表明。NATO外相会合2日目の討議で、こうした課題に対応するために具体的な方法について協議したと述べた。ただ、詳細については明らかにしなかった。

その上で、多くの意味で中国との間に「システミックな競合関係」が存在しているとの認識があるが、重要な問題を巡る協力を模索しなければならないとの認識もあると語った。