政府・自民党は来年度の税制改正で株式や土地など資産による所得が多い富裕層への課税を強化するため、1年間の総所得が30億円を超えるような著しく所得の高い人を対象に、3年後の所得から課税を強化する方向で調整しています。

所得税は給与などに累進課税が適用されているのに対して、株式や不動産の売却益に課せられる税率は一律となっています。

所得の多い人ほど全体に占める資産所得の割合が高い傾向にあり、給与や資産の所得を合わせた総所得が1億円を超えると所得税の負担率が下がるいわゆる「1億円の壁」という問題が指摘されています。

こうした中、政府・自民党は税の公平性の観点から2025年分から著しく所得の高い人を対象に追加で課税する方向で調整しています。

課税の対象者は、1年間の総所得が30億円を超えるような富裕層のうち、非上場株や土地など資産による所得が多い人で、国内で200人から300人程度を想定しています。

財務省によりますと、年間の総所得が数十億円にのぼる人と700万円前後の人とでは所得税に社会保険料を加えた負担率がいずれも20%程度とほぼ同じ水準となっています。

政府・自民党は、こうした現状を踏まえて、著しく所得の高い富裕層への課税を強化することで、不公平感の解消につなげたい考えで、今後、公明党とも詰めの調整を行う方針です。