[台北 27日 ロイター] – 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏は27日夜から12日間の日程で米国を訪問する。

「科学・技術経済発展の旅」になるとしている。ゴウ氏の事務所が27日明らかにした。同氏は来年1月の台湾総統選への再出馬を検討している。

ワシントンのシンクタンク、ブルッキングス研究所で講演も行う予定。

同事務所は「米国だけでなく、他の主要な民主主義同盟国もアジア太平洋地域の安全保障問題に徐々に関心を寄せている」とし、「地域紛争の潜在的なリスクは、グローバルな協力体制における台湾の重要な役割を浮き彫りにしている」と述べた。

ゴウ氏はメリーランド大学で人工知能(AI)について講演するほか、ハーバード大学医学大学院も訪問する。米政府当局者と会談するかは明らかにしなかった。

台湾の総統選候補は伝統的に選挙前に米国を訪問する。ゴウ氏は中国指導部と密接な関係があることでも知られる。2019年に総統選に立候補したが、野党・国民党の候補指名を獲得できなかった。

現在、国民党の指名候補争いでは朱立倫主席(党首)と侯友宜・新北市長が有力候補となっている。