[東京 8日 ロイター] – 三菱UFJフィナンシャル・グループは8日、イスラエル企業との合弁会社「Mars Growth Capital」(MGC)の下にスタートアップ企業向け融資ファンドを2つ立ち上げると発表した。規模は日本のスタートップ向けに最大200億円、欧州のスタートアップ向けに最大2億5000万ドル(約333億円)。

日本のファンドは2023年度中に事業開始予定で、時価総額1000億円以上のユニコーン企業、もしくはユニコーンになることが見込まれる企業に成長資金を融資する。主にミドル・レイターステージの企業で、1件あたり10―30億円規模を想定している。

欧州企業からもニーズが多くあり、欧州向けも23年6月頃に設立を予定している。

スタートップ企業融資のパートナーであるイスラエルのフィンテック企業「Liquidity Capital」(リクイディティー社)に4000万ドル(約53億円)追加出資する。リクイディティー社のAI技術により、独自のスコアリング手法や将来キャッシュフロー予測機能で従来は困難だったスタートアップ向けの融資を実現しているという。

MGCのが運営するスタートップ向けの融資ファンドは、これまで1号、2号ファンド合わせて7.5億ドル(約1000億円)で、アジア企業を中心に30社に融資を行ってきた。欧州向けファンドの資金は、この7.5億ドルから振り分けられる。