[ワシントン 11日 ロイター] – 米ニューヨーク連銀の調査で、米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の破綻に伴う銀行預金の引き出しはSVBと同じく資産額500億─2500億ドル規模の「スーパーリージョナルバンク(スーパー地銀)」と呼ばれる中堅金融機関約30行に集中していたことが分かった。

調査によると、多数のコミュニティ銀行および小規模の地銀の預金は3月中、比較的安定していたほか、システム上重要な銀行(SIB)がスーパー地銀から流出した預金の受け皿を担っていたという。

銀行セクターの弱体化によって合併が相次ぎ、小規模銀行が吸収され、中小企業向け融資などに悪影響が及ぶとの懸念があったが、調査では資産額1000億ドル規模の銀行でさえ「比較的影響を受けなかった」ほか、小規模銀行の預金残高はほとんど変化が見られなかったとした。

また、危機悪化を示す証拠は乏しく、連邦準備理事会(FRB)当局からの緊急借り入れは減少しており、その多くは「予防的な」ものだったと結論付けた。