[テルアビブ 5日 ロイター] – 対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した米新興オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は5日、AIのリスクを抑えるためにイスラエルが「大きな役割」を果たすと予想し、同国への投資機会を模索していることを明らかにした。

同国を訪問中のアルトマン氏は、ヘルツォグ大統領との会談で「AIの活用に注がれるエネルギーとその恩恵を確認できることは素晴らしい。イスラエルが大きな役割を果たすと確信している」と述べた。

同氏はオープンAIに出資するマイクロソフトがイスラエルに持つ研究開発(R&D)センターも訪問。現地にオフィスを設ける可能性を問われると、オープンAIは従業員が一カ所で働くことを好むと応じたが、同国のさまざまな投資機会を模索しているとも述べた。マイクロソフトが現地語で発表文を出した。

アルトマン氏は、AIが雇用に及ぼす影響を憂慮する必要はないとの見方も表明。自動化が進んで仕事内容が変わっても人間の仕事がなくなることはないと語った。

同氏は、AIの責任ある使用に規制が必要との立場を示してきた。ただ、テルアビブ大学での講演ではAI分野に現時点で重い規制をかけたり技術革新を遅らせようと試みるのは「間違い」との見方を示した。