アンスティー・クリストファー

  • UAWと会社側で「ウィンウィン」の合意が結ばれるべきだ
  • 「政府閉鎖の道理は全くない」、連邦政府の資金維持を
イエレン米財務長官
イエレン米財務長官 Photographer: Ronda Churchill/Bloomberg

イエレン米財務長官は18日、米国にリセッション(景気後退)が迫っている兆候は見られないと語り、全米自動車労組(UAW)によるストライキが経済にどんな影響を及ぼすか判断するのは時期尚早だとの考えを示した。

  イエレン氏はCNBCとのインタビューで「景気の悪化リスクを示す兆候は一切見られない」と述べた。労働市場は幾分軟化しているものの依然として「健全な」状態にあり、鉱工業生産は拡大し、「インフレ率は低下している」と指摘した。

  返済猶予期間の終了に伴い数年ぶりに再開した学生ローンの支払いが個人消費に打撃を及ぼす可能性を含め、数多くの動向を注視しているとイエレン氏は説明。クレジットは引き続き利用可能だが、金利上昇によって「一部のセクターで違いが生じた」と同氏は述べた。

  UAWのストについて、バイデン政権としては労使が解決に向けて「昼夜を問わず」交渉に臨むことを期待しているとも発言した。

  「経済にどんな意味を持つか予測するのは早計だ」として、「ストライキがどれほど続くのか、具体的に誰がその影響を受けるのかに、大きく左右されるだろう」と述べた。

  「双方が意見の隔たりを埋める必要がある」と呼び掛け、「ウィンウィン」の合意が結ばれるべきだと語った。

  イエレン氏はまた、10月1日の新会計年度開始後も連邦政府の資金を維持するため、議会に対し予算法を制定するよう求めた。同氏は「政府を閉鎖する道理は全くない」と述べ、景気が良好な中で連邦政府の混乱によって勢いが失われることは「リスクとして必要ない」と言明した。

原題:Yellen Says No Sign of Downturn, Too Soon to Judge Strike Impact(抜粋)