トルコ大統領、スウェーデンのNATO加盟批准法案を議会に提出

[アンカラ/ストックホルム/ブリュッセル/ワシントン 23日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は23日、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟批准に向けた法案を議会に提出した。トルコ大統領府が発表した。

エルドアン大統領は7月のNATO首脳会議でスウェーデンのNATO加盟批准手続きを進める考えを表明しており、ようやく批准に向け前進する運びとなった。

トルコ大統領府は短文投稿サイトのX(旧ツイッター)で、エルドアン大統領が23日にスウェーデンのNATO加盟批准に関する議定書に署名し、議会に提出したと明らかにした。

スウェーデンのクリステション首相は短文投稿サイトのX(旧ツイッター)で、エルドアン大統領によるスウェーデンのNATO加盟批准に向けた動きを歓迎。「あとはトルコ議会次第だ」とし、「NATO加盟国になることを楽しみにしている」と述べた。

NATOのストルテンベルグ事務総長もこの動きを歓迎すると表明。トルコ議会での「迅速な採決」を期待するとともに、スウェーデンの加盟を「近いうち」に実現させたいとの意欲を示した。

欧州の外交官によると、ストルテンベルグ事務総長は11月28━29日に開催する外相会議に関するノートで、スウェーデンが同会議でNATOに加盟する可能性があるという見通しを示した。

スウェーデンのNATO加盟にはハンガリーの批准も必要となる。スウェーデンのビルストロム外相は「トルコで批准プロセスが始まった今、ハンガリーでもすぐに同様の動きとなることを期待している」と述べた。

米国務省のミラー報道官もトルコの動きを歓迎。「トルコ議会で法案が審議され、できる限り早期に承認されることを期待する」と語った。