首相官邸に入る松野官房長官(8日午前)=川口正峰撮影

 松野官房長官は8日午前の記者会見で、自民党安倍派による政治資金パーティー収入の過少記載問題を巡り、自らが5年間で1000万円超のキックバックを同派から受けたとされる疑惑について、「捜査が行われているものと承知しており、差し控える」と述べた。

首相官邸に入る松野官房長官(8日午前)=川口正峰撮影

 自らの進退については、「引き続き緊張感をもって与えられた職責を果たしていく」と語った。

 これに先立ち、岸田首相は8日午前、松野氏のキックバック疑惑について、「国会などにおいて答えたい」と首相官邸で記者団に説明した。

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▽引き続き緊張感持ち職責を果たす=キックバック報道受け松野官房長官<ロイター日本語版>2023年12月8日午前 10:49 GMT+9

引き続き緊張感持ち職責果たす=資金還流報道受け松野官房長官

[東京 8日 ロイター] – 松野博一官房長官は8日の閣議後会見で、政治資金パーティー収入を巡る問題で1千万円を超えるキックバックを受けていたと報じられたことに関連し、所属する派閥で事実確認が行われていること、刑事告発を受け捜査中であることを理由に説明を控えるとした上で「引き続き緊張感を持って与えられた職責を果たしていきたい」と述べた。

官房長官として説明責任を果たすべきではないか、との質問に対し松野氏は、所属する清和政策研究会(安倍派)における事実確認と、派閥の政治資金の取り扱いについての刑事告発に関する捜査が行われていることを踏まえ、「適切に判断していく」とだけ答えた。

岸田文雄政権に対する影響を考え辞任するべきではないか、との指摘に対しては、職責を果たしていくとのコメントを繰り返した。

東京地検特捜部から事情聴取の要請があった場合に応じるかと聞かれ「捜査機関の活動内容に関することについては、政府の立場として答えることは控える」とした。

朝日新聞などは8日、松野官房長官が直近5年間で清和政策研究会から1千万円を超える裏金のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いがあることがわかったと報じている。

宮崎亜巳 編集:田中志保

▽松野官房長官「記者会見で対応する」 自身の裏金疑惑報道受け<朝日新聞デジタル>2023年12月8日 8時35分