石破総理が昨日15日に告示される衆院選挙で、裏金議員の一部を非公認にすると発表した。非公認、公認、非公認と政権の誕生直後から手のひら返しが続いているが、今度は公認から非公認へと逆・手のひら返しだ。世論の反発を受けての軌道修正だろう。森山幹事長以下、党内の実権を握っている執行部も今回は石破首相の主張を退けられなかったのだろう。これで石破総理は党内の実権を掌握できるのだろうか、一有権者の目から見てそんなことはあり得ないと思う。自民党の疑惑は裏金問題だけではない。5日、富山県のローカルテレビ局・チューリップテレビが自民党の幽霊党員のインタビューを放送した。それによるとこの男性の自宅に先月中旬、自民党総裁選の投票用紙が6枚届いたという。

この男性、「そもそも僕(自民党員に)入ってないというか、そういう活動、正直してないもので。今だけじゃないですけど、前からこういうはがきが入ってた」と証言する。自民党員に関しては以前から幽霊党員の噂があった。全く知らない人が勝手に用紙に記入して登録したり、企業や団体組織が会社ぐるみ、組織ぐるみで登録を行っているケースだ。党費は一般党員が年額4000円、家族党員は同2000円だ。幽霊党員の会費は誰が払うのだろうか。インタビューに応じた男性は「党費を払ったことがありますか」との質問に、「もちろんないです。払い方もわからない」と答えている。誰かが代わりに払っているのだろう。家族を含めた六人分で年間14、000円だ。決して大きな額ではない。裏金を使えばいくらでも幽霊党員はつくれる。家族の名前はデタラメ、誰かが勝手に作ったのだろう。

自民党の党員数は直近で105万人強となっている。このうち総裁選で石破氏に投票した人は20万人2000人強、高市氏は20万3000人強となっている。チューリップテレビの記事を見た後で「このうち何人が幽霊党員なのだろう」と考えてしまう。個人的な偽らざる実感だ。まだある。朝日新聞Web版は3日付で「旧石破派がパーティー収入80万円不記載の疑い 19~21年開催分」という記事を掲載している。これが事実なら石破総理に「裏金議員の責任を追求する資格はあるのだろか」、ふと疑念が湧いてくる。裏金議員を免責せよと言いたいわけではない。自民党議員は誰も彼も同根、“同じ穴のムジナ”ではないかとの疑念がつきまとうのだ。27日の総選挙、私の周辺からは「会場の都合で出演予定だった市の文化祭が中止になった」、「子供の運動会が中止になった」との嘆き節が聞こえてくる。誰のための総選挙なのだろうか・・・。