- 今年の鉱石採掘割り当ては1200万トンと通知、前年は4200万トン
- ロンドン市場でニッケル先物上昇、一時2.8%高の1万7980ドル

Annie Lee、Eddie Spence、Alfred Cang
インドネシア政府は、世界最大のニッケル鉱山に許可する採掘量を削減する見通しだ。国際価格の引き上げを狙い、供給を絞る取り組みを強化する。
事情に詳しい関係者によると、この鉱山を開発するウェダベイ・ニッケルは、今年のニッケル鉱石採掘割り当てが1200万トンと、前年の4200万トンから大きく削減される見通しになったとの通知を受けた。同社は中国の青山控股集団、仏エラメット、インドネシアのアネカ・タンバンによる合弁で、鉱山は北マルク州ハルマヘラ島にある。
エラメットは発表文でウェダベイ・ニッケルの生産割り当て削減規模を認め、政府に修正の申請を行う意向だと明らかにした。
この一報を受け、ロンドン金属取引所(LME)で取引される指標のニッケル3カ月先物は一時2.8%高の1トン=1万7980ドルに上昇した。一方、エラメット株は5.7%安まで売られた。
インドネシアは、コモディティーで最大の輸出品であるニッケルの価格回復に向けて、主要鉱山会社に認める生産量を削減するなどこれまでにも大胆な措置を講じてきた。今回の削減を前に、世界生産の約65%を占めるまでに同国の供給は増加。この結果、価格は2年にわたり下落し、オーストラリアやニューカレドニアの競合鉱山が閉鎖に追い込まれた。
世界最大の輸出を誇る一般炭(発電用石炭)についても、インドネシアは採掘枠を前年比でおよそ4分の1減らす見通しだ。同国の石炭鉱業協会は、一部は操業停止を強いられる恐れがあるとの認識を示しており、国外の買い手は石炭の代替調達先の確保を急がなければならなくなる可能性がある。
インドネシア当局は年間許可証の発行を通じて、鉱山会社の生産量を管理している。通年の採掘計画は年半ばに調整されることもあるため、最終的な採掘量は当初の数値と異なる場合がある。
ニッケル相場は先月、インドネシアが今年の鉱石採掘量を約2億6000万トンに削減する計画を示したことを受けて上昇した。前年の採掘目標は3億7900万トンに上っていた。ただ、2025年の実際の供給量は目標を下回っていたとみられる。
ニッケルはステンレス鋼や電気自動車(EV)用のバッテリーなどに使用されているが、後者についてはニッケルを使用しない化学組成への切り替えが進み、期待されたほどの需要が生じていない。
原題:World’s Biggest Nickel Mine in Indonesia Told to Cut Output (2)(抜粋)
