▽小池都知事と公明にすきま風…〝本丸〟で自民応援 税収の偏在是正議論にらみ「恩売った」<産経ニュース>2026/2/13 23:08

宇都木 渉

記者会見する東京都の小池百合子知事=2月13日午後、東京都新宿区の都庁(原川貴郎撮影)
記者会見する東京都の小池百合子知事=2月13日午後、東京都新宿区の都庁(原川貴郎撮影)

自民党の歴史的大勝となった衆院選で、東京都の小池百合子知事は都内の小選挙区で出馬した自民候補の応援に積極的に入った。都が強く反発する税収の「東京偏在」是正を巡る政府・与党の議論を牽制(けんせい)するため、都選出の与党議員と連携を強める狙いがあるとみられる。一方で、都知事選や都議会で小池氏を支えてきた公明党やその支持母体である創価学会は、小池氏の今回の動きに好感は抱いておらず、今後の小池氏と公明の距離感が注目される。

「不合理な見直し」と強く批判

「高市早苗首相から、協議体を必ず進めてまいりますよ、という確認のお電話も頂戴した」

小池氏は13日の記者会見で、小池氏が1月22日に首相と面会して設置に合意した国と都の協議体に関し、衆院選後に首相から電話があったと明らかにした。

協議体では、少子化対策や災害対策に加え、地方税制もテーマになる見通しだ。小池氏は、令和8年度与党税制改正大綱が盛り込んだ地方税収の偏在是正策を「不合理な見直し」などと強く批判、「オール東京で国とは対(たい)峙(じ)していきたい」としており、協議体でも都の立場を主張していくとみられる。

小池氏は選挙期間中、計11人の自民候補の応援に奔走したが、複数の自民都議は、その背景に「税収の偏在是正があったはずだ」と話す。

ある自民都議は小池氏と自民の候補者の立場を解説する。「知事の応援が欲しい自民候補と、自民都連所属の国会議員を使って、偏在是正の議論に楔を打ち込みたい知事の思惑が合致し、都連所属の国会議員が協議体の設置に動いた」

小池氏とすれば、協議体の議論の開始を前に、高市氏を支える自民議員に「恩を売った」形となる。

決定的だった24区「学会が怒っている」

一方、小池氏は過去の国政選挙で自民と公明の候補者を応援してきたが、今回の衆院選で、公明が立憲民主党と結成した中道改革連合は支援しなかった。ある公明関係者は「小池氏とは感情的に距離が出てくる」と語った。

決定的だったのは、小池氏が東京24区(東京都八王子市の大半)の自民候補に応援に入ったことだったという。

24区は創価大をはじめ、公明の支持母体である創価学会の関連施設が多く、公明は、斉藤鉄夫前代表や西田実仁幹事長、山口那津男元代表らを応援に投入し、中道候補の当選に全力を挙げた。別の公明関係者は「小池氏が自民の応援に入ったことに、学会が怒っている」と話した。

衆院選中の小池氏の動きについてある公明都議は「ノーコメント」、別の都議は「対応は検討することになると思う」と話した。(宇都木渉)