韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、3日間の北朝鮮訪問の日程を終えて帰国し、平壌(ピョンヤン)共同宣言を結んだ南北首脳会談の成果について記者会見した。その中で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が、早期に非核化を終わらせ、核査察も受ける意思を表明したことを明らかにした。

文在寅大統領は、「(金正恩委員長は)できるだけ早いうちに完全な非核化を終わらせて、経済発展に集中したいと希望していた」と述べた。文大統領は、今回の訪問について、「首脳会談で良い合意を成し遂げた。最上の歓待を受けた」と評価した。また、金委員長については、「(金委員長は)非核化の意思を何度も確約した」と述べたうえで、爆破した豊渓里(プンゲリ)の核実験場の査察について、金委員長が「いつでも受ける」と話したことを明らかにした。

一方、平壌共同宣言の中で、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設を廃棄する条件としていた「アメリカが取る相応の措置」とは何なのかについては、明らかにしなかった。

文大統領は、24日にアメリカ・ニューヨークでトランプ大統領と会談し、共同宣言には盛り込まれなかった非公開の内容も含め、今回の南北首脳会談の結果を話すほか、朝鮮戦争の年内の終戦宣言を目指し、議論するとしている。