[ニューヨーク 4日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対円で一時110円台に値上がりした。前週末の底堅い雇用統計が引き続きドル買い要因になったほか、リスク選好の改善に伴い安全とみられる円への買いが後退した。ユーロ圏経済を巡る懸念からユーロは軟調だった。 

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.28%高の95.843。 

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)の主任市場ストラテジスト、カール・シャモタ氏は「雇用者数が予想以上に伸びたことでリスク選好が回復している」と指摘した。 

米金利動向はここにきて利上げ打ち止め観測も台頭しているが、海外に目を配ると欧州の経済指標は軟調さが目立つほか、景気の失速を食い止めたい中国も刺激策拡大に動いており、相対的にドルの地合いが強まっているという。 

こうした中、ドル/円JPY=は一時110円台に乗せ、昨年12月31日以来の高値を付けた。「日本経済を巡る期待が米国との比較でやや高過ぎた可能性がある」(シャモタ氏)という。 

ポンド/ドルGBP=は一時上昇。英政府は4日、合意のないまま欧州連合(EU)から離脱することになった場合、EUから輸入される大半のモノに対して少なくとも3カ月間は完全な税関検査を実施しない方針を示した。 カナダドルは対米ドルCAD=で下落した。 

ドル/円 
NY午後4時 109.93/109.94 
始値 109.86 
高値 110.15 
安値 109.83 

ユーロ/ドル 
NY午後4時 1.1433/1.1437 
始値 1.1451 
高値 1.1454 
安値 1.1421