中国海軍のミサイル・フリゲート艦=4月24日、中国・青島(AFP時事)

 【ワシントン時事】米国防総省は2日、中国の軍事・安全保障分野の動向に関する年次報告書を公表した。中国が国家戦略として掲げる「軍民一体」で人工知能(AI)や無人システムなど最先端技術の開発を加速。ミサイル戦力増強や宇宙の軍事利用を進め、地域紛争時に米軍の介入や展開を阻む「接近阻止・領域拒否(A2AD)」能力を強化していると警告した。

 報告書は「中国が2035年までに人民解放軍の近代化を完了、49年までに『世界第1級』の軍隊を保有し、インド太平洋地域で傑出した国家となることを目指している」と強調。税制の優遇措置などを通じて民間企業の軍事分野進出を促し、人民解放軍の近代化を支える技術の研究開発を急いでいると分析した。