【ワシントン時事】米商務省は23日、通貨安を誘導した国からの対米輸出に相殺関税を適用する新規則案を発表した。輸出が有利になる通貨安は「政府の金融支援」として貿易制裁を強化する。為替政策をめぐり米政府の監視対象に入っている日本や中国などとの貿易を視野に入れている可能性がある。28日に官報で正式に通知し、6月末まで意見を募る。

 米政府は、海外の輸出企業が補助金を受けて米国で不当に安売りをし、米産業に打撃を与えていると判断すれば、補助金を相殺する関税を輸入品に課している。今回、制裁適用の基準を改正し、新たに為替介入などの通貨安誘導を加える。ただ「中央銀行の金融政策を含める考えはない」としている。

 商務省は通貨安誘導の判断に際して財務省と連携する。財務省は人為的な通貨安を誘導する「為替操作国」の監視を強めるため、貿易相手国・地域の通貨政策を分析している。昨年10月時点で操作国の認定はなかったが、日中や韓国、ドイツなど6カ国の為替動向を警戒し、監視対象にしている。