• 野党の反対押し切り任命断行した文在寅大統領に政治的な痛手に
  • 曺氏の法相任命、政権支持層は歓迎も韓国国民の多くは反対
Anti-government activists rally in Seoul on Oct. 9.
Anti-government activists rally in Seoul on Oct. 9. Photographer: ED JONES/AFP

韓国の曺国(チョ・グク)法相は14日、家族の不正疑惑を巡る捜査拡大を受けて辞表を提出した。野党議員の反対を押し切って、わずか5週間前に曺氏の法相任命を断行した文在寅大統領にとって、政治的な痛手となりそうだ。

曺氏は声明で「私の家族の問題でこれ以上、大統領や政府に負担をかけるようなことがあってはならないと判断した。検察改革を成功させるため私が辞任する必要があると決断した」と説明した。

曺氏と妻を巡っては娘の名門大学入学やプライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドへの投資などで疑惑が浮上し、一連の捜査が進められている。

曺氏のオフィスに取材要請したが、今のところ返答はない。

側近の曺氏を法相に任命した文大統領の決定は、政権支持層には歓迎されたものの、韓国国民の多くは反対し、この数週間は曺氏の辞任を求めて大勢がソウルの街頭に繰り出していた。

原題:South Korea Justice Minister Offers to Quit After Mass Protests(抜粋)