米国の人気プロスポーツのスーパーボール。2日に決勝戦がフロリダ州のマイアミで行われた。全世界に中継される決勝戦のCMは世界一高いことで有名だ。そのCMを二人の著名人が購入した。言わずとしれたトランプ大統領と、民主党で予備選挙に名乗りをあげたブルームバーグ元ニューヨーク市長である。いずれも名だたる富豪。だが、資産の額はブルームバーグ氏が圧倒的に上回る。この二人のCM代金は約1000万ドル(約10億9000万円)。これだけあればさぞ有効な選挙対策になったと思いきや、「USAトゥデイ」の人気投票によると全62CM中トランプ氏が最下位で、ブルームバーグ氏は60位。大統領候補の壮絶な無駄使いとなった。

時事通信によるとCMの中身は大統領側が「トランプ政権下で米国はより安全で強く、豊かになった」とのナレーションとともに、トランプ氏が選挙集会で喝采を浴びる様子や米空母や戦闘機の映像を挿入。低失業率などの経済的成果を誇示した内容。一方、ブルームバーグ氏側は、アメフットのプロ選手を目指していた息子を銃犯罪で失った黒人女性が、涙ながらに銃規制を訴えるもの。容易に銃を入手できる現状を「国家的危機」と批判し、銃規制に強い姿勢で取り組んできたブルームバーグ氏への支持を訴えた内容だった。トランプ氏のアキレス腱に切り込んだ内容だ。共和党に近いブルンバーグ氏が民主党に鞍替えしたのは“トランプ憎し”の一念だろう。

CMを観たわけではないが、それぞれの特徴がよくでたCMだと思う。それでも二人とも結果は惨敗。政治よりもスポーツが優先する米国。1億人が視聴すると言われるスーパーボールのCMも、有権者でもある視聴者の心を射止めることはできなかったようだ。それにしても米国の大統領選挙の低調ぶりが気になる。アイオワ州では現地時間のきょう(4日)、民主党の党員集会が始まった。日本時間のきょう午後には結果が判明する見込みだ。大統領選開始のゴングがなった途端に、機先を制するようなCMの不人気。争点が定まらない共和党と民主党。大統領選挙、波乱の幕開けでもある。