アフガニスタンの首都カブールの国際空港近くで26日に爆発があった。米中央軍によると、米軍兵士13人が死亡し、18人が負傷した。米軍などはイスラム主義勢力タリバンと敵対する過激派組織「イスラム国」(IS)戦闘員による自爆テロとみている。アフガニスタンの保健省の当局者は米CNNの取材に対し、少なくとも市民ら60人が死亡し、140人が負傷したと語った。

 26日にオンラインの記者会見をした米中央軍のケネス・マッケンジー司令官によると、自爆テロが起きて米軍兵士が死傷したのは、空港出入り口の「アビーゲート」と呼ばれる通用門。米軍兵士が国外脱出を希望して空港にやってきたアフガニスタン人らに対し、武器や爆弾などを所持していないかチェックを行っていた。自爆テロ後、複数のIS戦闘員が市民や米軍兵士に向けて発砲したという。

 アビーゲートのほかに、空港近くのバロンホテル付近でも自爆テロがあり、アフガン人の死傷者が出ているという。

「我々は行動を起こす用意がある」 報復攻撃を検討か

 マッケンジー氏は会見で、「ISの脅威は極めて本物だ。今後もこれらの攻撃を続けることが彼らの願望だと思う」と述べ、ISによるテロ攻撃がこれからも現地で続く可能性が高いという見方を示した。

 マッケンジー氏はまた、「我々はアフガニスタンでのISに対する作戦を展開する権利をもっている。我々はいつでも行動を起こす用意がある」と述べ、ISへの報復攻撃を検討していることを明らかにした。

 一方、マッケンジー氏は会見で、カブール空港で行われている退避作戦をめぐり、アフガン政権崩壊直前の14日以降、10万4千人を国外へと退避させたという。このうち、6万6千人を米国、3万7千人を同盟国・友好国が搬送。米国市民についてはこれまでに5千人が退避し、1千人がアフガニスタンに取り残されているという。(ワシントン=園田耕司)

 米中央軍(CENTCOM)のケネス・マッケンジー司令官は26日の記者会見で、アフガニスタンの首都カブールの国際空港近くであった自爆テロにより、米軍兵士12人が死亡し、15人が負傷したことを明らかにした。多数のアフガン人の死傷者がでているという。

 マッケンジー氏によると、自爆テロは、カブール空港の出入り口のアビーゲートと、空港近くのバロンホテルの2カ所で起きた。タリバンと敵対する過激派組織「イスラム国」(IS)戦闘員による自爆テロだという。アビーゲートでは爆発後、複数のIS戦闘員が市民や米軍兵士に向けて銃を乱射したという。

 カブールの国際空港近くの爆発は、現地時間26日夜に起きた。アフガニスタンの保健担当相は米CNNの取材に対し、少なくとも60人が死亡し、140人が負傷したと語った。(ワシントン=園田耕司)