Masayoshi Son, chairman and chief executive officer of SoftBank Group Corp.Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

ソフトバンクグループと傘下の英半導体設計会社アームは、アーム中国部門の代表者を排除することで合意に近づいている。事情に詳しい関係者が明らかにした。同部門の主導権を取り戻すことが狙い。

  ソフトバンク、アーム、中国の投資家の代表らで構成される安謀科技(アーム・チャイナ)の取締役会は、2020年に利益相反を理由にアレン・ウー(呉雄昴)最高経営責任者(CEO)の解任を決議した。しかし呉氏は辞任を拒否。同氏はアーム・チャイナの公的な印鑑や登記文書を所有していることから、取締役会を無視し、日常業務の管理を継続している。

  アーム・チャイナの取締役会は中国当局の支援を得て、同社の新たな代表者を政府の公式データベースに登録する手続きを進めている。新たな会社実印も数日以内に発行されるという。非公表の情報だとして匿名を条件に関係者が明らかにした。

  この解決策はまだ最終的にまとまっておらず、依然として修正される可能性もあるが、これまで何度も行き詰まった呉氏との話し合いは進展があったという。

  ソフトバンクGはコメントを避けた。アームの担当者と呉氏からは直ちにコメントは得られなかった。

原題:SoftBank and Arm Move to Retake Control of China JV, Oust CEO(抜粋)