異論−その1。同性婚を認めないのは合憲との判決が出た。大阪地裁が21日に言い渡した。昨年3月、札幌地裁は同様の裁判で違憲の判決を出ている。同じ地裁だが判決内容は合憲と違憲に分かれた。大阪地裁では同性カップル3組が「同性婚を認めないのは憲法違反だ」として争った。争点になったのは憲法24条と13条、14条の3つの条文。24条は「(婚姻は)両性の合意」によって成立するとある。13条は「幸福追求権」を規定した条文、14条では「法の下の平等」が規定されている。札幌地裁は14条の趣旨に反するとして違憲判決を下した。これに対して大阪地裁は3つの条文とも合憲と判断している。問題は24条の「両性」をどう読むかだ。一般的な解釈は男性と女性だが、原告は男性同士、女性同士も含むと解釈している。個人的には一般解釈派。「両性」を「両者」に変えれば済む。憲法改正して同性婚が可能なことを明確にすべきだ。

異論−その2。外務省はきのう、東シナ海の油田開発をめぐって中国が掘削を行うための機材などを設置したと発表した。機材としてはこれが17台目となる。外務省は中国大使館を通して抗議した。なにかあるごとに大使館を通じて抗議している。にもかかわらず中国の油田開発にかける意欲は衰えることがない。東シナ海の油田開発をめぐっては2008年に両国政府が共同開発を行うことで合意している。だが条約の締結には至っておらず、そのための協議も中断している。そんな中で中国は着々と実績を作っている。これに対して国内では日本もプラットフォームを構築すべきだとする意見があるが、外務省は一貫して交渉の継続を訴えている。外務省の戦術は結果的に中国利することになるわけで、ウクライナ戦争を機に国内でも強硬論が増えてきた。外務省も新中国派と反中国派に割れているとの見方もある。国内の強硬論が息を吹き返す可能性もある。

異論−その3。17日の閣議で防衛省の事務次官に鈴木敦夫防衛装備庁長官を当てる人事が承認された。この人事が政界でちょっとした波紋を広げている。島田和久事務次官は同省の実力者。それ以上に安倍元首相の秘書官を務めたブレーン的存在。防衛費倍増論や安全保障戦略文書の改定作業が行われる年末まで留任すると目されていた。安倍氏や岸防衛大臣も留任を望んでいたといわれが、岸田官邸の強い意向で退任が決まった。以下は邪推だが、岸田首相のブレーン的人たちは財務省出身者が多い。ちょっと前に将来の次官と目されていたエリートが電車内で暴力沙汰を起こして次官レースから外れている。裏に財政再建派と積極財政派の軋轢があったとも噂されている。安倍氏は積極財政派、現次官の島田氏は防衛費の増額に辣腕を奮っていた。諸々含めた官邸の意趣返しとの見方もできる。なんとなく自民党内ならびに官僚の間に火種が燻り始めた気がする。