前原誠司氏「非自民・非共産で野党結集」 国民民主党代表選<産経ニュース>2023/8/3 19:05

国民民主党の代表選挙立候補届を提出後、会見する前原誠司代表代行=3日午後、国会内(矢島康弘撮影)
国民民主党の代表選挙立候補届を提出後、会見する前原誠司代表代行=3日午後、国会内(矢島康弘撮影)

国民民主党は3日、代表選(21日告示、9月2日投開票)の立候補を受け付け、玉木雄一郎代表(54)と前原誠司代表代行(61)が届け出た。前原氏は3日の記者会見で、代表選への思いを語った。会見要旨は以下の通り。

(自民党政権のままでは)日本は凋落し続ける。政権交代の新たな受け皿が必要なんだということが一番の原動力だ。格差が広がって、一番しわ寄せを受けているのは子供だ。教育無償化を実現し、奨学金の返済免除も実現していく。

他の野党と話し合い、できれば候補者の一本化、与党と対峙(たいじ)していく状況を整備し、候補者になってくれた方々を勝たせる枠組みを作るのが代表の仕事だ。だからこそ、政策本位の「非自民・非共産」の野党協力・結集を進めていく。

無理やり一つの政党にする必要はない。政策には憲法改正や防衛力強化、原子力の安全活用、国会議員定数の2割以上の削減を盛り込まなければならない。これをクリアしてもらえる方を排除するものではない。

政権交代を目指すならば他党との候補者や選挙区の調整の枠組みが大切だが、(これまで)やれなかった。その象徴が(野党候補が乱立して自民を利した4月の)衆院千葉5区補欠選挙だ。現在の執行部は立憲民主党や日本維新の会と調整できていない。

今の路線だと国民民主党は無くなる。あるいは永遠に政権交代はできない。(支持母体の連合系の関係者は)残念ながら一人も推薦人になってもらっていない。訴えが浸透すれば勝てる。勝てなければ国民民主の将来はない。

(国民民主を大きくする条件は)289の選挙区全てに候補者を立てることだが、うちの党はやってこなかった。この3年間の政党支持率は2%前後、候補者擁立も進んでいない。党を大きくしていくことについて、玉木雄一郎代表に代表選で問うていきたい。

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国民民主=玉木氏というイメージが強い。玉木氏が頑張ってきた裏返しだが、一部には「玉木個人商店」と揶揄(やゆ)されている。代表になれば他の方々が光り輝く形を作っていきたい。

玉木雄一郎氏「政策本位で与野党を超えて連携」 国民民主党代表選<産経ニュース>2023/8/3 19:03

国民民主党の代表選出馬会見を行う玉木雄一郎代表=3日午前、国会内(矢島康弘撮影)
国民民主党の代表選出馬会見を行う玉木雄一郎代表=3日午前、国会内(矢島康弘撮影)

国民民主党は3日、代表選(21日告示、9月2日投開票)の立候補を受け付け、玉木雄一郎代表(54)と前原誠司代表代行(61)が届け出た。玉木氏は3日の記者会見で、代表選への思いを語った。会見要旨は以下の通り。

他党との安易な合流などに頼らず、代表として党を大きくする覚悟を持ち、最優先で取り組んでいくことが大原則だ。「政策本位で与野党を超えて連携協力する」との党の方針に従って、国民に約束した政策を一つでも多く、1カ月でも1週間でも早く実現するために全力で取り組みたい。ガソリンと電気代の値下げに向けて与党と協力したい。しかし、国民の負担増を前提としている路線ならば協力できない。

問いたいのは、どちらの代表が給料を上げる政策を提示することができるのかだ。岸田文雄首相は諦めてしまったが、所得・給料の倍増の工程表も含めて示したい。いわば成長減税を行って、暮らし、家計、消費を下支えする政策を通じて賃上げを確実なものにしたい。企業が賃上げできる環境もしっかりと整えたい。

党勢拡大に関しては、大型国政選挙ごとに最低2割ずつ比例代表の票を増やしたい。国民民主党の受け皿を少しでも多く選挙区に作ることが比例票の積み増しにつながるので、積極的な候補者擁立を進めたい。長年の懸念の略称、それに伴う党名の問題も検討したい。より投票していただきやすい名前を考えたい。

よく「自民党の補完勢力ではないか」と言われるが、政権交代を目指す。ただ、今の選挙制度のもとでは、穏健な多党制による政権交代が現実的だ。どの党とも等距離で政策本位で向き合っていく。比例票を増やそうと考えれば、与党に加えて他の野党との差別化も必要だ。野党間でも切磋琢磨(せっさたくま)することが重要だ。

何をするのかが分からない中で、(前原誠司代表代行が主張する)「非自民・非共産でくっつければいい」ということには反対だ。わが党を残す形でやるのか、野党全体の枠組みを優先するのかは争点になるのではないか。